薄毛・AGA

【どっちが効く?】フィナステリドとデュタステリドの効果を徹底比較!

プロペシアとザガーロってどっちが効果あるの?

AGAの治療薬として内服薬がほしいけど、どれがいいのかな?

AGAの内服薬として、以前から厚生労働省の認可を受け、日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」でも推奨度Aだった治療薬は「フィナステリド(プロペシア)」です。

ですが、2015年、新たに「デュタステリド(ザガーロ)」という内服薬も開発され、注目を集めています。

(これも推奨度Aの治療法として認められています)

また、この2つの内服薬については、さまざまな研究から効果や副作用などについて違いが示されています。

そこで、今回はどちらの内服薬のほうが効果があるのかについてわかりやすく解説します。

また、この記事は以下の医師によって監修されています。

【この記事の監修医師】

プレシャスクリニック自由が丘 院長
清水 祐紀(しみず ゆうき)

1984年昭和大学医学部を卒業。その後、形成外科名門である昭和大学医学部形成外科で形成外科専門医を取得。日立総合病院で、形成外科医長を歴任後、1995年昭和大学病院形成外科病棟医長、医局長を経て、1998年より講師、2005年に准教授に就任。2017年4月、プレシャスクリック自由が丘の院長に就任。

プレシャスクリニック自由が丘公式HPはこちら

【比較の前に知っておくべきこと…】
男性の薄毛・AGAになるメカニズム

フィナステリドとデュタステリドの作用や効果の違いを比べる上で男性の薄毛やAGAのメカニズムを知っておくことが大切になります。

そのため、ここでは、そのメカニズムについて、簡単にわかりやすく解説します。

男性の薄毛はほとんどの場合、「AGA(男性型脱毛症)」と言われています。

また、さまざまな研究からAGAの原因は「遺伝」と「男性ホルモン」の2つだと言われています。

(一般的に言われている「毛穴詰まり」「帽子などによる蒸れ」などは関係ないのです…)

そして、ここで注目すべきは「男性ホルモン」と薄毛・AGAの関係です。

毛髪は以下のように「成長期」「退行期」「休止期」という一定のサイクルを通して、毛が成長したり、抜けたりしています。

そして、男性ホルモンは、この毛髪の周期と成長を阻害することがわかっています。

ちなみに毛髪の1本1本は以下の図のようになっており、それぞれ「毛母細胞」と「毛乳頭」というものがあります。

そして、髪の毛はこの2つの細胞が相互作用することで成長します。

そこに深くかかわってくるのが、男性ホルモンの一種である「テストステロン()」という物質です。

※テストステロンは比較的弱い男性ホルモンです。

このテストステロンが血液を巡って毛乳頭の細胞の中に入ると、「5α還元酵素」という酵素によって「ジヒドロテストステロン(以下、DHT)」という強力なホルモンに変化します。

そして、この「5α還元酵素」にはⅠ型とⅡ型があり、薄毛やAGAに関わるのはⅡ型とわかっています。

つまり、「Ⅱ型5α還元酵素」へのアプローチがAGA治療を理解する上で重要になります。

(この点をしっかりと押さえください!)

その後、そのDHTが細胞内ですぐに特定の受容体()と結合すると、髪の毛の発育を抑制するシグナルが出され、薄毛につながっていきます。

※特定の受容体とは「アンドロゲン受容体」のことです。

ちなみに、最初に「遺伝」が影響することをお伝えしましたが、その遺伝はこの受容体とかかわっていることが明らかになっています。

(ただ、どんな仕組みになっているかはまだ明らかになっていません。)

では、男性の薄毛やAGAのメカニズムがわかったところで、さっそく本題について見ていきましょう。

【フィナステリド(プロペシア)】
効果や服用量、使用上の注意を解説!

フィナステリドは、AGA治療薬として世界で初めて製品化された薬です。

既に60ヶ国以上で承認されている世界シェアNO.1の薬剤で、日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」でも推奨度Aの治療薬とされています。

日本では「プロペシア」などという商品名で販売されています。

フィナステリドは、先ほどメカニズムのところで解説した「5α還元酵素」の働きをブロックして、髪の毛が抜けるのを防ぐ効果があります。

(「5α還元酵素」は、比較弱い男性ホルモンである”テストステロン”を”DHT”という強力なホルモンに変換させる酵素でしたね☺)

基本的には、男性ホルモンの一種である「テストステロン」とよく似た構造を持っています。

具体的には、フィナステリドがテストステロンから「5α還元酵素Ⅱ型」を奪い合う形式で、酵素の働きを阻害します。

そして、この阻害効果によってテストステロンがより強力なDHTに変換されるのを抑える効果をもちます。

フィナステリドは、このような作用をすることで薄毛の進行をおさえます。

フィナステリドの効果

フィナステリドの効果については、さまざまな研究があります。

日本の臨床試験では、「やや改善()」以上の効果は、1日あたり1mgを48週間内服すると58%、3年間内服すると78%でした。

※ここでの「やや改善」は頭髪を撮影した写真を用いて、ルックスが改善しているという意味で解釈してください。

見かけ上の効果がわかるまでは約6ヶ月の投与が必要で、効果持続のためには継続的な服用が必要です。

また、内服を開始してから3ヶ月程度で「抜け毛が減った」などの効果を感じられることが多いです。

フィナステリドの種類

フィナステリドは、錠剤の形になっており、0.2mg錠と1.0mg錠の2種類があります。

ちなみに、日本でおこなわれた臨床試験で0.2mg錠と1.0mg錠の間に明確な効果の差が認められなかったため、2種類の錠剤が販売されています。

ただ、AGAは確実に進行していく病態で、海外のデータでは、0.2mg錠と1.0mg錠の間に効果差が示されています。

ですので、十分の効果を得るには、1日あたり1.0mg錠の投与を勧められることが多いです。

フィナステリドの副作用や注意

フィナステリドは20歳以上の男性におけるAGAにのみ使うべき薬剤です。

臨床試験における副作用の報告は以下のようになっています。

承認時の国内臨床試験において、調査症例276例中

副作用は12例(4.3%)

リビドー減退3例(1.1%)、

勃起機能不全2例(0.7%)、

その他9例(射精障害、精液量減少、下痢、胃不快感等)
※いずれも1%未満

【出典】ザガーロ・プロペシアの比較|浜松第一クリニック

次にご紹介するデュタステリドよりは副作用のリスクは低いとされています。

また、この薬剤を服用する上で注意すべきことがひとつあります。

フィナステリドを内服すると前立腺癌マーカーである血中前知流線特異抗原(PSA)が約半分に減少します。

そのため、フィナステリドを内服している間は前立腺癌の検査で血中PSAを測定したら、約2倍に換算する必要があります。

フィナステリドの価格

【プロペシア】
1mg×28錠:8,200円(税込)
28錠×5(140錠):38,500円(税込)

※ジェネリック※
28錠:4,300円(税込)
140錠:20,000円(税込)

【デュタステリド(ザガーロ)】
効果や服用量、使用上の注意を解説!

近年、新たに「デュタステリド」という内服薬も開発され、注目を集めています。

デュタステリドは、元々、2001年に前立腺肥大症(BPH)の治療薬として国際誕生した薬で既に102ヶ国以上で承認を取得しています。

国内でもBPH治療(前立腺肥大症の治療)では20%以上のシェアがあるため、すでに多くの日本人が毎日服用しています。

AGA治療薬として承認を受けたのは韓国に次いで日本で2か国目となっています。

2015年に厚生労働省よりAGA治療薬として認可され、「ザガーロ」という商品名で16年から販売されています。

(こちらも、日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」でも推奨度Aの治療法です)

デュタステリドの効果

デュタステリドは、「Ⅱ型5α還元酵素」に働くフィナステリドに対して、Ⅰ型とⅡ型の両方に効くのが最大の特徴です。

(ただ、Ⅰ型の酵素を阻害することの有効性は明確ではありません。)

効果に関しては、デュタステリドは内服開始後、6ヶ月の時点では、フィナステリドに比べて毛髪数などで優れているという結果が出ています。

デュタステリドは半減期()がひじょうに長く、数週間にわたります。

※薬成分の血中濃度が半減するまでの時期

それに比べてフィナステリドの半減期は数時間です。

つまり、デュタステリドの薬成分は、フィナステリドに比べて体に長くとどまることがわかっており、その点が効果の差の要因とも考えられています。

デュタステリドの副作用や注意

以下のようにデュタステリドは、フィナステリドに比べて肝機能障害や精力減退、精子力の減少など、副作用の発現率が高めですので、その点は考慮する必要はあります。

第Ⅱ/Ⅲ相国際共同試験において、本剤が投与された総症例557例(日本人120例を含む)中、

副作用は95例(17.1%)

勃起不全24例(4.3%)、

リビドー減退22例(3.9%)、

精液量減少7例(1.3%)

日本人120例中、

臨床検査値異常を含む副作用が報告された症例は14例(11.7%)

リビドー減退7例(5.8%)、

勃起不全6例(5.0%)、

射精障害2例(1.7%)(承認時)

【出典】ザガーロ・プロペシアの比較|浜松第一クリニック

デュタステリドの価格

【ザガーロ】
0.5mg×30カプセル 9,500円(税込)
30カプセル×5箱 45,000円(税込)
※5箱以上で1箱あたり9,000円

【実際、2つの効果にちがいはあるの?】
効果はデュタステリドのほうがやや高め

ここまで、2つの内服薬の効果や副作用、価格などについて解説してきました、

ただ、基本的に内服薬は即効性はないので、目に見えた効果を実感したいのであれば、1年程度は服用する必要があります。

そこで、ここでは長期間内服した場合、それぞれの効き目にどんな違いが出てくるのかを解説します。

フィナステリドに関しては、5年以上の長期間の有効性についての報告があります。

一方で、デュタステリドについては、日本で実施された1年間の治験で、1年後も有効であるとわかっています。

ただし、内服を開始して半年経つと、それ以降の効き目はほとんど横ばい状態となります。

一方、フィナステリドは、1年目までは持続的に効果が高まっていきます。

つまり、ゆっくり効いてデュタステリドの効果に近づいていくという感じで、1年以上の長期で内服する場合は大きな差がでない可能性もあることが示されています。

ちなみに、先行してデュタステリドをAGA治療で用いるようになった韓国では、フィナステリドで十分な満足度が得られなかった人にも効果が出たという症例が報告されています。

【サクッと表でチェック!】
フィナステリド・デュタステリドの比較表

さいごに、ここまでのことをフィナステリド・デュタステリドの比較表で一覧化するので、復習としてチェックしてみてくださいね!

商品名 プロペシア ザガーロ
有効成分 フィナステリド デュタステリド
効果効能
(両剤の添付文書記載)
男性における男性型脱毛症の進行遅延 男性における男性型脱毛症
使用期限 3年 0.1mg:30ヶ月
0.5mg:3年
大きさ 直径:7.2mm
厚さ:3.5mm
全長:19.3mm
厚さ:6.6mm
種類 ・0.2mg
・1mg
・0.1mg
・0.5mg
特長 5α-還元酵素Ⅱ型阻害薬 5α還元酵素Ⅰ型Ⅱ型阻害薬
服用のタイミング いつ服用してもOK
※24時間おきの服用が望ましい。
いつ服用してもOK
※24時間おきの服用が望ましい。
併用禁忌薬 なし なし
献血について 服用中止後、6ヶ月経過しないと献血できない 服用中止後、1ヶ月経過しないと献血できない
料金(価格) 【プロペシア】
<1mg×28錠>
8,200円(税込)
<28錠×5(140錠)>
38,500円(税込)
※ジェネリック※
28錠:4,300円(税込)
140錠:20,000円(税込)
【ザガーロ】
<0.5mg×30カプセル>
 9,500円(税込)
<30カプセル×5箱 >
45,000円(税込)
※5箱以上で1箱あたり9,000円

さいごに

今回はフィナステリドとデュタステリドの効果や副作用、価格などのちがいについて、比較してお伝えしてきました。

AGA治療におけるフィナステリドやデュタステリドの内服薬は、日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」でも推奨度Aの治療ですので、一定の効果を期待することができます。

ただ、植毛などとちがって、即効性はないので、根気よく内服することが大切です。

フィナステリドとデュタステリドのうち、なるべく高く・早い効果を求めるのであれば、個人的にはデュタステリドを推奨します。

ですが、副作用などが心配な方は、まずフィナステリドを試して、満足のいく効果が得られなければデュタステリド、または、他のAGA治療を試してもよいと思います。

ぜひ、今回ご紹介した比較を参考に検討してみてくださいね!